オリゴ糖のダイエット効果
オリゴ糖はダイエットを有利にする機能性も兼ね備え、生活習慣病の予防にも適する成分です。
頑固な便秘で、うんざりしたことはないでしょうか。
オリゴ糖の機能性の第一に挙げられるのが、便秘解消の作用です。オリゴ糖は整腸作用を持つために、これが便秘と下痢の解消へと働きかけるのです。
オリゴ糖は体内で消化吸収されにくい性質から一種の食物繊維と呼べる成分なのですが、腸内の善玉菌のエサになるという点が食物繊維とは少し異なります。
腸内の善玉菌のエサになるから、便秘解消効果に優れるだけではなく下痢の改善にも効果を発揮するのです。
オリゴ糖の性質
オリゴ糖には、難消化性のものと消化性のものとがあります。
難消化性のオリゴ糖は体内の消化器官で消化吸収されにくい性質を持つもので、消化性のオリゴ糖は消化吸収されやすい性質を持つものです。
オリゴ糖は難消化性のものほど消化吸収されにくい性質を持つため、体に吸収されるカロリーも難消化性のものほど低カロリーになります。「オリゴ糖のカロリー」
同様の性質はオリゴ糖の機能性の高さにも比例し、消化吸収されないオリゴ糖は大腸まで到達して善玉菌の豊富なエサとしての役割を果たします。
大腸内には善玉菌と悪玉菌を含めて無数の菌が存在していて、その種類は100以上で数は100兆個にも達します。「オリゴ糖と腸内の細菌」
善玉菌は健康に対してとても有益な役割を演じるのですが、悪玉菌は全く反対の役割を演じます。細菌毒素を生産するのも悪玉菌です。
腸内で善玉菌が多ければ健康にはとても有益なことなのですが、悪玉菌の割合はたんぱく質や脂肪を多く摂取するほどに増加していきます。
これらの成分が悪玉菌のエサになるのに対して、オリゴ糖は善玉菌のエサになります。
善玉菌が増える時には酢酸を生産し、酢酸が苦手な悪玉菌はそれにつれて減少していきます。
これがオリゴ糖を特徴付ける、整腸作用のしくみです。
悪玉菌が減少するために下痢の可能性も減少し、善玉菌の作用から食中毒菌に対する抵抗力も生まれます。
オリゴ糖で低インシュリンダイエットを実践
オリゴ糖を用いれば、低インシュリンダイエットは気軽に実践できます。
低インシュリンダイエットとは食べ方の工夫から、同じ摂取カロリーであっても食べたものが体脂肪になりにくい状態を目指すダイエット法のことです。
もちろん、低インシュリンダイエットを過信しすぎるのは禁物です。
体脂肪になりにくい食べ方の実践とはいえ、摂取カロリーを大幅に減らす方が大きく痩せるのは当たり前のことであるからです。
従って、低インシュリンダイエットの実践はダイエットの一部分として、少しでも痩せれば得をしたという程度の姿勢がちょうどよいのです。
水溶性食物繊維とも共通する性質なのですが、オリゴ糖を摂取すれば体内で水分を吸収して膨張します。
膨張したオリゴ糖は炭水化物と混ざり合い消化器官や腸内をゆっくりと移動するため、一緒に食べた炭水化物の吸収速度を遅らせて、血糖値の上昇とインシュリンの分泌量を緩やかにします。
通常の食事に加えてオリゴ糖を摂取することがインシュリンの分泌量を緩やかに変えることにつながるため、体脂肪の付きにくい食事方法の実践につながるというわけです。
インシュリンが急上昇している時が、体脂肪の付きやすい時であるからです。
オリゴ糖のこのような性質は水溶性食物繊維とも共通することですが、水溶性食物繊維を食品から摂取することはなかなか難しいことです。
例えば野菜に含まれる食物繊維などは、そのほとんどが不溶性の食物繊維です。
低インシュリンダイエットの効果を期待してオリゴ糖を摂取するのであれば、食事を開始した直後が効果的です。炭水化物を含む食品から食べ始めたのでは、それが障害なしに腸まで達して血糖値がすぐに上昇してしまうからです。