人工甘味料はダイエットに逆効果
人工甘味料はダイエットの強い味方といえるものですが、体に対する影響は全くないのでしょうか。
カロリーがゼロの人工甘味料も手軽に購入でき、カロリーを制限するにはとても便利なものです。
人工甘味料はカロリーがゼロであるのに加えると甘く感じられるため、摂取カロリーを一切気にすることなく甘みを楽しむことができます。
食事制限のストレスも甘い紅茶で発散でき、一見は拒食症や過食症の原因を緩和することも可能であるようです。
でもこの人工甘味料が肥満を招いていたとしたら・・
人工甘味料に食欲増進の作用
人工甘味料には食欲増進の作用があるようです。
アメリカの大学で2つのグループのネズミに10日間、砂糖で甘みをつけた液体を飲ませるのと、砂糖と人工甘味料で甘みをつけた液体を飲ませるのとでは、それぞれのグループのネズミの食欲にどう違いが現れるのかという実験が行われました。
2つのグループのネズミにそれぞれの液体を飲ませた後には、両グループとも同じようにチョコレートスナックや通常のエサを食べさせました。
両グループのネズミの食欲には違いがあったのでしょうか。
実験結果としては、チョコレートスナックの場合はどちらのグループもほぼ同じ量を食べました。
しかし砂糖と人工甘味料で甘みをつけた液体を飲ませたグループのネズミは、砂糖のみで甘みをつけた液体を飲ませたグループよりも3倍多くの通常のエサを食べる結果となりました。
体内でカロリーコントロールが不能に
体内でカロリーコントロールを行うしくみがうまく働かなくなってしまったことが、エサを多く食べてしまった原因のようです。
人工甘味料で甘みをつけた液体を飲ませたグループのネズミは、体の中で甘みを感じる部分とカロリーの摂取を抑制する部分とのつながりに混乱が生じてしまったからではないかと考えられました。
人間を含めた動物は甘いものを食べることによって生理的に摂取カロリーを調節しますが、糖分がある程度体に摂取されるとそれ以上の糖分摂取をしないように命令します。
でも人工甘味料の場合は甘いのにカロリーがないため、体の中で混乱が生じて摂取カロリーの調節機能がうまく働かなくなるというのです。
このために食欲に抑制がきかなくなり、本来ではあり得ない量のエサを食べてしまって肥満になったのです。
ネズミで行ったこの実験結果に異議を唱えたり、人に当てはめた実験が行われていないので人への影響はわからないという意見もあるようですが、興味深い実験結果であることは確かです。