アントシアニンの概要
アントシアニンは抗酸化物質として知られるポリフェノールの一種です。
アントシアニンは活性酸素の生成を抑制する作用、血液をきれいにする作用、目の疲れを改善する作用などがあるといわれています。
なお、アントシアニンによる目に対する作用は近視の改善による視力の回復ではなく、夜盲症の予防から夜間における見え方が改善することのようです。
アントシアニンは果実や花を赤や青、紫色に彩るポリフェノールの色素で、ブルーベリー、黒大豆、黒米、黒ゴマ、紫芋、イチゴ、ブドウなどに多く含まれています。
アントシアニンによる視覚向上
アントシアニンには視覚を向上する作用があるといわれています。アントシアニンを摂取することによって脳に視覚の情報を伝達する物質の再合成を助け、その結果として見え方が改善するようです。
眼球の網膜内部にはロドプシンという色素が存在していますが、ロドプシンが視覚の情報を脳に伝達することによって視覚が生じます。そして脳に情報を伝達する時には、ロドプシンは分解と再合成を繰り返します。
アントシアニンにはロドプシンの再合成と活性化を助ける働きがあり、そのために夜間の視力が改善するといわれています。ただしアントシアニンを人が摂取した場合に、実際にどの程度の効果があるのかはあまり知られていません。
アントシアニンで動脈硬化を予防
アントシアニンには動脈硬化を予防する働きがあるようです。アントシアニンが血をきれいにし、動脈硬化を予防する効果は動物実験で確認されたようです。
独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センターによると、
「アントシアニンの含有物をネズミに与えると体内に吸収されて血液中を流れ、アントシアニンに血液の流れをスムーズにさせる効果を確認した」ようです。
また、「ネズミにストレスを与えて血をドロドロにした後、アントシアニンを飲ませるとそのネズミの血液がサラサラになった」そうです。
アントシアニンには血圧を下げる作用もあるようです。同センターによると、
「高血圧になったネズミの最大血圧は、アントシアニンの含有物を飲んで数時間で下がる」ようです。また、「アントシアニンの含有物を食べている間は血圧が下がったまま」であるそうです。