パラチノースの概要
パラチノースは砂糖を原料として作られるオリゴ糖で、虫歯の原因になりにくい甘味料として知られています。そのためパラチノースはシュガーレスガムの甘味料として利用されています。
パラチノースはオリゴ糖というよりも、むしろ虫歯になりにくい機能性を有する甘味料という位置付けです。パラチノースは砂糖に近い自然な甘みを持ち、砂糖を100とすれば30程度の甘さがあります。
パラチノースも二糖類であるため、あえて分類すればオリゴ糖の一種に入りますが(オリゴ糖の定義が少糖類であるため)、他のオリゴ糖のような整腸作用はないようです。
パラチノースの生産方法
パラチノースを生産するには、酵素反応を利用します。
パラチノースはショ糖を原料として、α-グルコシルトランスフェラーゼなどによる酵素反応の転移という技術を用いて製造されます。
ショ糖(スクロース)から糖転移酵素であるα-グルコシルトランスフェラーゼによってα-グルコシルフルクトースの一種であるパラチノースを生成し、水素添加という方法で還元することによって還元パラチノースが生産されます。
ノンシュガーガムに添加されるパラチノースは、還元パラチノースという形で添加されています。
パラチノース以外に抗う蝕作用を持つ成分
パラチノース以外に抗う蝕作用(むし歯になりにくい性質)を持つ食品にはマルチトール、キシリトール、エリスリトールなどがあります。
マルチトールはは還元麦芽糖ともいわれ、抗う蝕作用を有する甘味料として広く使用されています。
キシリトールはキシロースから合成される糖アルコールの一種で、シュガーレスガムには還元パラチノースとともに添加される成分です。キシリトールはパラチノース、マルチトール、他の人口甘味料と比べても虫歯の原因となる酸を生成しにくい(全く生成しないともいわれる)甘味料です。
エリスリトールはブドウ糖を原料として、酵母で発酵させることによって生成する糖アルコールです。エリスリトールも同様に抗う蝕作用を持ちますが、カロリーがほとんどないという特徴を持ちます。