ラフィノースの概要

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

ラフィノースは難消化性のオリゴ糖です。ラフィノースは腸内有用菌の活性化、虫歯の原因になりにくい、甘さが控えめ、低カロリーなどの特徴を持ちます。

ラフィノースはさわやかな甘みを持ち、砂糖を100とすれば22程度の甘さがあります。砂糖が1g当たり4キロカロリーであるのに対して、ラフィノースは1g当たりで約2キロカロリーが熱量として体に吸収されます。

ラフィノースはビートに多く含まれることから、ラフィノースを生産する原料として使用されています。また大豆オリゴ糖を構成する糖類(スタキオース、ラフィノース、ショ糖など)の1つに数えられ、大豆に少量含まれています。

ラフィノースの生産方法

ラフィノースを生産するには、ビートの糖蜜から分離させます。ビートの糖蜜をクロマトグラフ法によって分離し、濃縮、精製結晶化、乾燥を経てラフィノースを生産します。

クロマトグラフ法とは化学的・物理的な性質や相互作用を利用して、物質を分離させる精製方法を指します。

例えば分子の大小に着目して分離する場合には物理的なふるいの原理を利用し、科学的な性質に着目して分離する場合にはある種の物質に溶かしたり吸着させたりします。

ラフィノースでも免疫力やアレルギーが改善

ラフィノースでも免疫力やアレルギーを改善する作用が指摘されています。

ラフィノースも他の難消化性オリゴ糖と同様に整腸作用を持ちますが、この整腸作用によって免疫力やアレルギーが改善されるようです。

ラフィノースが免疫力を改善するしくみとしては、ラフィノースを摂取することによって腸内善玉菌(ビフィズス菌)が増加し、善玉菌が免疫力を活性化させるためにリンパ球の増殖反応や貪食能が高まるとのことです。

ラフィノースがアレルギーを改善するしくみとしては、ラフィノースで増えた腸内善玉菌が、悪玉菌の一種であるカンジダ菌の増殖を抑制するためです。

なお、アトピー性皮膚炎が発症する原因としては、腸内に棲息するカンジダ菌が増殖するためだとされています。カンジダ菌が大量発生するとその活動から腸壁が傷つけられ、その傷口にアレルゲンが侵入するためにアレルギー反応(アトピー性皮膚炎)を引き起こすといわれています。

カンジダ菌はアルコールや果物、糖質をエサとして増殖するため、これらの食品を過剰摂取することがカンジダ菌が大量発生する1つの条件となります。