ガラクトオリゴ糖の概要
ガラクトオリゴ糖は難消化性のオリゴ糖です。
ガラクトオリゴ糖は腸内有用菌の活性化、虫歯の原因になりにくい、甘さが控えめ、低カロリーなどの特徴の他、たんぱく質の消化吸収を助ける機能性を持ちます。
ガラクトオリゴ糖はさわやかな甘みを持ち、砂糖を100とすると20~25程度の甘さがあります。砂糖が1g当たり4キロカロリーであるのに対して、ガラクトオリゴ糖は1g当たりで約2キロカロリーが熱量として体に吸収されます。
自然界には母乳などに含まれています。従って生まれたばかりの赤ちゃんが初めて体内に取り入れる天然オリゴ糖が、ガラクトオリゴ糖ということになります。
ガラクトオリゴ糖の生産方法
ガラクトオリゴ糖を生産するには、酵素反応を利用します。ガラクトオリゴ糖は乳糖を原料として、β-ガラクトシダーゼなどによる酵素反応の転移という技術を用いて製造されます。
β-ガラクトシダーゼは乳糖をブドウ糖とガラクトースに分解する消化酵素でもあるのですが、牛乳を飲んで下痢をする原因は体内でこのβ-ガラクトシダーゼ(ラクターゼ)の活性が低下しているため、乳糖が分解されないまま大腸に達してしまうためです。
その他にも牛乳に含まれるたんぱく質を抗原とするアレルギーもあり、これを原因とする下痢は食物アレルギーの一種となります。
ガラクトオリゴ糖が赤ちゃんを健康に
天然のガラクトオリゴ糖は母乳に含まれていますが、赤ちゃんは母乳によりガラクトオリゴ糖を摂取することで健康を維持しています。
生後間もない赤ちゃんには、免疫力が全く備わっていません。生まれたばかりの時の赤ちゃんの腸内には細菌が存在しないのですが、その後まもなく悪玉菌が発生してしまいます。
腸内にこのまま悪玉菌しか存在しない状態が続くと感染症で生命の危機にさらされることになるのですが、母乳から天然のガラクトオリゴ糖を取り入れることにより善玉菌が発生するようになります。
発生した善玉菌が悪玉菌を攻撃してその数を減らすことにより、赤ちゃんが健康を維持することが可能となるのです。「オリゴ糖と赤ちゃんのビフィズス菌」
従って生まれたばかりの赤ちゃんの腸内の細菌群の割合が、善玉菌に傾くのか悪玉菌に傾くのかを決定する要因は母乳にあります。
赤ちゃんの将来的な健康的を考えるのなら、できるだけ母乳で育てた方がよいのです。