大豆サポニンで動脈硬化を抑制
大豆サポニンには動脈硬化を予防する作用があるようです。サポニンは大豆の胚芽の部分に多く含まれる渋みや苦味の成分で、煮た時に出る泡の中に含まれている栄養成分です。
大豆は動脈硬化を抑制する成分が複数含まれる健康食品です。大豆サポニンに限らず、大豆レシチンにも動脈硬化の危険性を減らす作用があります。
β-コングリシニンという成分には中性脂肪を減らす役割がありますし、不飽和脂肪酸にも動脈硬化を予防する役割があります。
このように大豆は、生活習慣病を予防するには最適な健康食品なのです。
抗酸化作用が動脈硬化を抑制
大豆サポニンの抗酸化作用が動脈硬化を抑制するようです。動脈硬化を引き起こす条件には血中コレステロールの増加に加えて、コレステロールが酸化することです。
私たちの体は酸化されると様々な病気を引き起こします。
生活習慣病や老化もそのうちですが、大豆サポニンには抗酸化作用があります。この抗酸化作用は体内の脂質の酸化を防いで過酸化脂質を分解します。
過酸化脂質の生成は動脈硬化が進行する原因となりますが、大豆サポニンの抗酸化作用によって過酸化脂質が分解されるので、血管にへばりついた脂肪を除去する働きや血栓の発生を抑える働きを期待できます。この結果、動脈硬化の進行を食い止める効果が期待できます。
なお、過酸化脂質とはコレステロールや中性脂肪といった脂質が、活性酸素によって酸化されたものを表しています。
抗酸化作用は老化も防ぐ?
抗酸化作用によって、老化を遅らせることも可能であるかもしれません。老化に関する学説では、酸化ストレス説というものがあります。
酸化ストレス説が何かといえば、人が生命を維持するためには酸素を取り入れてエネルギーを産出しています。この過程で発生する活性酸素が原因で体がさびつき、そして老化が進行するというものです。
活性酸素は呼吸活動で取り入れる全酸素量の約3%もの量が必ず発生するといわれ、遺伝子を傷つけたり、接触する他の物質をその化学的な性質から酸化させてしまいます。
現段階では抗酸化作用を持つ物質を体内に取り入れることで人の寿命が延びたという確かな証明は得られていませんが、ラットを使った実験では証明されているようです。