緑茶のカテキンが生活習慣病予防に
生活習慣病を予防するには緑茶のカテキンが有効です。カテキンといえば抗酸化作用で有名になったポリフェノールの一種ですが、カテキンには生活習慣病の予防に優れた作用があります。
カテキンの作用でまず代表的なものが抗酸化作用なのですが、抗酸化作用が優れているのは体内に発生してしまった活性酸素の悪影響を緩和することです。
活性酸素は動脈硬化を引き起こす原因ともなりますが、動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞の原因となるものです。緑茶に含まれるカテキンを摂取することで、動脈硬化の予防には効果的な対策の1つとなり得ます。
カテキンの作用
カテキンの作用には動脈硬化を予防する抗酸化作用の他に、抗菌作用があります。
お寿司を食べる時にはワサビを加えるとともにお茶を飲みますが、生ものを食べる時には非常に合理的なことです。もちろん生ものを食べると食中毒の可能性が増加するのですが、ワサビの抗菌作用とともに緑茶のカテキンにも同様の作用があります。
緑茶の抗菌作用は食中毒を防ぐだけでなく、腸内の悪玉菌も殺菌してしまいます。
腸内の悪玉菌は様々な有害物質を生成することから免疫力を下げてしまうのですが、緑茶を日常的に飲むことで腸内の悪玉菌を減らすことができます。
この他にもカテキンにはコレステロールの上昇を抑制する作用、血糖値を下げる作用などもあるといわれています。
カテキンの含有量
カテキンは煎茶に約15%含まれ、番茶に約13%、玉露に約10%含まれています。従って煎茶の茶葉1g当たりにはカテキンが約150mg含まれているということになります。
5月に収穫される新茶よりも、7~8月に摘む二番茶、三番茶により多くのカテキンが含まれていて、四番茶に最も多く含まれています。
カテキンのほとんどは1煎目で抽出されますので、多くても2煎目まででお茶の葉を取り替えた方がよいでしょう。
また、紅茶やウーロン茶にもカテキンは含まれていますが、発酵中に一部変化してしまうため、カテキンを摂取するには緑茶が一番よいとされています。
ポリフェノールとしては紅茶にはテアフラビンが、ウーロン茶にはウーロン茶重合ポリフェノールが含まれますが、カテキンの含有量という観点からいえば緑茶、ウーロン茶、紅茶の順になります。