ココアがコレステロールの上昇を抑制

ココアにはコレステロールの上昇を抑制する効果があります。オランダでの研究結果で、ココアを摂取する人は摂取しない人に比べて病死するリスクが半分になるというものがありました。

これはココアに含まれているポリフェノールの一種であるカテキンと他の抗酸化物質によるためです。ココアにはカテキン以外にも、健康に作用する複数の成分が含まれています。

ココアは上記のように体によい数々の成分を含んでいるのですが、チョコレートのような加工品ではその健康作用を見込むことはできないようです。

ココアのカテキンがコレステロールを抑制

ココアに含まれるカテキンにはコレステロールの上昇を抑制させる作用があるといわれています。カテキンは緑茶にも含まれる成分ですが、カテキンといっても複数のものが存在します。

ココアに含まれるコレステロールを抑制するとされるカテキンの種類は、エピカテキン(EC)といわれるものです。それでは緑茶のカテキンには、エピカテキン(EC)という種類のものは含まれていないのでしょうか。

緑茶のカテキンの主要なものはEGCG(エピガロカテキンガレート)、EGC(エピガロカテキン)、ECG(エピカテキンガレート)、EC(エピカテキン)という4つのものです。「カテキンについて

従ってコレステロールを抑制させる作用に関しては、ココアと同様に緑茶にも期待できるというわけです。ついでにウーロン茶と紅茶のEC含有量も比べてみると、ウーロン茶では緑茶の4分の1から5分の1程度、紅茶では3分の2程度となります。

チョコレートのポリフェノール含有量

チョコレートのポリフェノール含有量はミルクチョコレートではほとんど期待できず、ブラックチョコレートのような苦めのものに含まれるようです。

ただしこのポリフェノールは加工の過程でかなり失われてしまうようですので、チョコレートよりもピュアココアで摂取するほうがよいでしょう。

緑茶のポリフェノールにも同様の作用を期待できますので、緑茶やココアはその日の気分で飲み分ければよいでしょう。

カテキン以外の成分

ココアにはカテキン以外にもテオブロミン、カカオFFA、リグニン(食物繊維)とともに、複数のフラボノイドが含まれています。

テオブロミンには自律神経の働きを調節してリラックスさせる作用があるといわれています。カカオFFAには胃潰瘍や胃がんの原因となるピロリ菌、O-157に対する殺菌作用があります。リグニンにはコレステロールを抑制する作用があるといわれています。

フラボノイドはココアに限らず植物の葉茎、果実、種子に含まれる成分で、カテキンやアントシアニン、タンニンなどもフラボノイド系のポリフェノールに数えられます。