コーヒーはダイエットに効果がある?
コーヒーはダイエットに効果があるのでしょうか。
コーヒーに含まれる主要な成分にはカフェインがあります。また、コーヒーの生豆に含まれるポリフェノールとしてはクロロゲン酸があります。
これらのカフェインとクロロゲン酸には、ダイエット効果があるといわれています。
ただし、コーヒーを適量摂取する程度では何ら問題がないのですが、ダイエットを意識して大量に飲むと体に悪影響を及ぼしそうです。
カフェインは体脂肪を分解
カフェインには体脂肪を分解して、血液中に送り込む作用があります。コーヒーを摂取すれば、カフェインによって体脂肪が血液中に送り込まれるというのです。
この作用を利用して有酸素運動の前にコーヒーを摂取すれば、体脂肪があらかじめ血液中に送り込まれた状態なので、普通よりも早い段階で体脂肪を燃焼させることが可能です。
すなわち通常であれば有酸素運動を開始して最初の15分間は貯蔵されたブドウ糖がエネルギーとして利用され、それからやっと体脂肪が使われ始めるものです。
しかしコーヒーを摂取することで、運動の開始直後から体脂肪をエネルギーとして利用することが可能になるわけです。
ただしカフェインの作用は体脂肪を一時的に、血液中に送り込む作用であるのみです。
ここで有酸素運動を行わなければ、血液中に送り込まれた体脂肪は再び脂肪細胞へと逆戻りします。
このようなわけで、カフェインの摂取は運動と併用する必要があります。
クロロゲン酸は体脂肪を燃焼
クロロゲン酸には体脂肪を燃焼させる作用を持つ、褐色脂肪細胞を活性化させる効果があります。
褐色脂肪細胞とは脂肪細胞の一種です。
脂肪細胞には体脂肪を蓄える役割を持つ白色脂肪細胞と、自ら体脂肪を燃焼させて熱を発生させる褐色脂肪細胞が存在します。
痩せるためには脂肪細胞を小さくしなければならない、といわれることがありますが、小さくしなければならない脂肪細胞とは白色脂肪細胞のことです。
ただし誤解のないように解説しておくと、「痩せるために脂肪細胞を小さくする」のではなく、「脂肪細胞が小さくなった結果、痩せた」です。
脂肪細胞を小さくするためには体脂肪を減らす、体脂肪を減らすためには食事制限や運動を行う、ということです。
ここで褐色脂肪細胞に話を戻します。
褐色脂肪細胞は体温維持の役割を持つ組織で、体温が平温に保たれるのはこの褐色脂肪細胞の作用です。
もちろん体温を維持するためには熱を発生させる必要があり、熱を発生させるためにはエネルギー(体脂肪)が必要です。
すなわち褐色脂肪細胞は自ら体脂肪を燃焼することで熱生産を行い、自ら体脂肪を消費するわけです。
そのようなわけで褐色脂肪細胞の熱生産エネルギーは基礎代謝量の一部分であり、これを活性化させることで体脂肪はより多く燃焼します。
クロロゲン酸には、褐色脂肪細胞を活性化させる作用があるのです。
クロロゲン酸はヤーコンで摂取
クロロゲン酸が多い食品の代表はヤーコンとコーヒーの生豆です。
クロロゲン酸がコーヒーの生豆に多く含まれるのでコーヒーを飲めば簡単に摂取できそうですが、焙煎済みのコーヒー豆にはクロロゲン酸はほとんど含まれていません。
クロロゲン酸とは熱に非常に弱いポリフェノールなので、高温焙煎を行うと分解消失してしまいます。
このため、コーヒーでクロロゲン酸を摂取するためには低温焙煎のものを選ばなければなりません。
それにしてもコーヒーの多量摂取は体に悪影響を及ぼしそうです。カフェインも同時に多量摂取してしまうからです。
カフェインは覚醒作用による大脳の刺激、強心作用、利尿作用を有するため、過度の摂取は体に害をもたらすといわれています。カフェインは医薬品にも配合されていて、薬事法では1日に200mg以下の摂取量となるように定められています
コーヒー2~3杯分のカフェインでは体に対する影響はそれほどないようですが、例えば妊婦の方は一日に4杯以上の摂取が推奨されないこともあるようです。
4杯以上の摂取で、胎児に悪影響が及ぶという研究結果があるそうです。
ヤーコンにはカフェインが含まれていません。
そのうえ天然フラクトオリゴ糖や水溶性食物繊維など、便秘解消や体脂肪を減らすのに有利な成分が豊富です。