リバウンドとは?
リバウンドとは、ダイエットで減少した体重が短期間で元に戻ること、あるいはダイエットを行う前よりも体重が増加することです。
リバウンドは短期間での極端な減量、あるいは食事制限のみで運動を伴わないダイエットによって引き起こされます。
リバウンドが好ましくない理由は、ただ単に体重が元に戻ったり増えたりするからではなく、体重の変化が体脂肪率の上昇を伴うからです。
肥満の定義と体脂肪率の適正値については「肥満の定義」。
ダイエットで体脂肪率が増加する
ダイエットの方法により、体脂肪率が増加する場合があります。
運動による消費カロリーを併用したダイエットでは体脂肪率を低下させやすいのですが、摂取カロリーのみに焦点を当てたダイエットを行うと、体脂肪率が増加する傾向にあります。
体重を決定する主要要因は脂肪組織の重さ、筋肉や血の重さ、骨の重さ、宿便の重さ(便秘)などです。そして体脂肪率とは体重全体に占める脂肪組織の重さの割合です。
緩やかなダイエットでは脂肪組織の減少を目指しますが、急激なダイエットでは望まずとも脂肪組織以外の重量が減少してしまいます。
これらの中でも特に、筋肉の重さや骨の重さが減少することは好ましくありません。
なぜなら筋肉の重さが減少することは基礎代謝が低下したことを意味し、骨の重さが減少すれば骨粗しょう症や骨折の危険を伴うからです。
ダイエットには筋肉量と基礎代謝量の維持が重要です。「ダイエットへの基礎代謝量アップの方法論」
断食ダイエットで筋肉や血と骨が減少
断食ダイエットやマイクロダイエットなどで極端なカロリー制限をすると、1週間と経たない内に体重が急激に減少する場合があります
ただしこれは体脂肪ではなく筋肉や血と骨の重量、あるいは多い人では5~7kgもある宿便(便秘)の量が減少したということです。
宿便(便秘)の量が減ったといっても腸の環境を整えて健康的に便秘が解消したという訳ではなく、ただ単に胃や腸にものを入れないから全体量が減ったというだけです。
食べないために一時的に腸内の便の量が減ったとしても、腸内環境を整えるなど根本的な便秘解消の対策抜きでは継続的な排便は望めません。
便秘を解消するには、「胃・大腸反射」という原理が欠かせません。
これは食べ物が胃に入った時の刺激が脳に伝わることによって、腸が便を送り出すぜん動運動を起こすことをいいます。胃に食べ物を入れなければ、規則的な排便が望めないということです。
あるいは「直腸・結腸反応」というものも必要です。
これは便が直腸に達することにより引き起こされるぜん動運動のことで、腸内に十分な便の量がなければ排便が引き起こらないということです。「便秘を解消するには?(ダイエット方法のQ&A)」
断食ダイエットではこれらの「胃・大腸反射」と「直腸・結腸反応」を期待できず、いつまでも同じ便が大腸に滞在することにより腸内環境も悪化します。慢性的な便秘への悪循環です。