生活習慣病はヤーコンの食物繊維で予防

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

ヤーコンの食物繊維は生活習慣病を予防するには効果を発揮します。

食物繊維の作用を大まかに分けると便のかさを増加させること、そして胃から腸までの消化器官を通過して体外に排出されるまでに存在する物質を吸着することです。

1つ目の便のかさの増加は、便秘解消の条件の一つになっています。2つ目の物質の吸着は、例えばそれが炭水化物や糖質であれば血糖値の上昇を緩やかにするように作用します。

吸着するものが体にとって悪影響を与えるものであれば、その悪影響の可能性を減らすことが可能です。例えばコレステロールや肉の脂身が含む有害物質を吸着すれば、それを原因とする生活習慣病が発症する可能性を減少します。

食生活の欧米化とともに摂取するコレステロールの量も増え、これが動脈硬化の一因となっています。また、肝臓から分泌される胆汁は食物の消化の過程で重要な役割を持ちますが、これが腸内の悪玉菌の作用で発がん物質に変化します。

食物繊維はこれらのコレステロールや発がん物質を吸着して体外に排出するので、肉食による動脈硬化や発がんを予防するには食物繊維が必須になります。

食物繊維で減らす有害物質

食物繊維で減らすことのできる有害物質には、例えば肉の脂身が含む有害物質があります。

ダイオキシンという化学物質をご存知でしょうか。これは脂溶性ビタミンのように脂に溶ける性質があり、毒性の非常に強い物質です。

一度ダイオキシンを体内に取り入れると、なかなか排出されることなく体内を巡回します。ダイオキシンはいつまでも体内に蓄積され、増え続けるわけです。

最初は家畜を育てるえさとして混入しているのでしょうが、それを食べた牛や豚や鶏の体内にはダイオキシンが蓄積されていきます。そしてダイオキシンは脂溶性という性質を持つため、家畜の肉の脂身の部分に蓄積されていきます。

これを私たちが食べると、私たちの体内にもダイオキシンが蓄積されていくというわけです。

私たちの体内に蓄積されたダイオキシンは、体内の消化活動の時に限って排出させるチャンスが巡ってきます。これをどういうことかと解説すれば、食べたものが消化される時にはもちろん消化液が分泌されます。

一連で分泌される消化液には肝臓で作られる胆汁がありますが、胆汁にはコレステロールとともにダイオキシンも含まれています。腸管で吸収されたダイオキシンが再び胆汁に混ざって腸管へ分泌されて・・ということが繰り返されています。

水溶性食物繊維にはダイオキシンなどの有害物質を吸着する性質がありますので、腸管に分泌された時に吸着されれば体外へ排出されます。これはコレステロールでも同様です。

水溶性食物繊維で動脈硬化を予防する

水溶性食物繊維は動脈硬化を防ぐためにも、重要な役割を担っています。上記の通り、水溶性食物繊維には体内で循環するコレステロールを排出させる作用があります。

動脈硬化は血管がコレステロールで詰まるために血流が途絶えてしまう病気なのですが、動脈硬化が引き起こされるにも段階があります。

動脈硬化が引き起こされるには体内で悪玉コレステロールの総量が増加すること、悪玉コレステロールが活性酸素で酸化すること、の2つの段階をたどります。

ヤーコンに含まれる食物繊維の80%は水溶性食物繊維で構成されていますので、悪玉コレステロールの総量の増加を食い止めるには都合がよいのです。