糖尿病の症状は?

糖尿病の症状はインシュリンの働きが低下し、血液中のブドウ糖をうまく利用できないために引き起こされます。糖尿病の典型的な症状としては、以下のようなものがあります。

のどが渇く(水をよく飲む)

尿の回数や量が増える

食べるのに体重が減少する

体がだるい

よく水を飲み、尿の回数や量が増えるのは、血液中のブドウ糖を尿として排出するためです。インシュリンの働きがよくないために使い切れない血液中のブドウ糖は、水分による代謝で体外に排出されます。

よく食べるのに体重が減少してしまう原因も、1gでは4キロカロリーあるブドウ糖を尿として排出するためです。体がだるいもの同様の理由からで、インシュリンの働きが鈍るためにエネルギーをうまく利用できないからです。

上記のような症状は1型糖尿病ではよく見られますが、2型糖尿病では自覚しない場合が多いようです。たとえ目立った症状が見受けられなかったとしても、生活習慣と肥満や家系内における糖尿病患者の有無などから疑いがあれば診察を受けた方が安心です。

糖尿病の合併症

糖尿病には合併症というものが存在します。症状に気付きにくい2型糖尿病では特に、合併症による症状から糖尿病に気付くことが多いようです。

糖尿病の合併症による症状には、以下のようなものがあります。

目のかすみや視力の低下

足の痺れや痛みを感じる

立ちくらみ

むくみや皮膚の化膿など

性欲低下と勃起不全

上記のような合併症による症状は糖尿病の発症からしばらく経った後で見られ、そのまま放置すると三大合併症などの深刻なものに発展するため注意が必要です。三大合併症には神経障害、網膜症、腎症があります。

糖尿病の診断

糖尿病の診断は総合的な視点から、糖尿病の特徴をどれだけ有しているかによって行います。

例えば糖尿病の疑いのある生活習慣を行っていないか、病歴にはどのようなものがあるのか、あるいは家系内に糖尿病患者が存在するのかなどの情報から判定します。

糖尿病を診断する場合に判断する病歴とその他には高血圧や高脂血症、肥満の有無と今までの体重の推移、膵疾患、肝疾患、胃切除の有無などです。女性の場合には妊娠歴、出生児の体重(巨大児分娩はあったのか)、流産や死産の有無などです。

生活習慣ではアルコールや喫煙の量と期間が判断材料になります。