痩せる腸内細菌とは?

痩せる腸内細菌とは、痩せる体質を持つ人の腸内に多く生息する細菌のことです。今まではダイエットと言えば食生活と運動(摂取カロリーと消費カロリーのバランス)だけが関係すると思われていましたが、近年、腸内細菌が肥満と大きな関係がある事実が判明しました。

同じ物を食べても(同じカロリーを摂取しても)、痩せる腸内細菌を持つ人は体脂肪を体に蓄えにくく痩せやすいのです。反対に、太る腸内細菌を持つ人は体脂肪をより多く蓄えるので太りやすいのです。信じにくいことですが、これは科学で証明された事実です。

痩せる腸内細菌のダイエット効果とは?

痩せる腸内細菌は2つのダイエット効果を体に及ぼします。その1つが、大腸に停滞した便の残りかすから、さらにカロリーを搾り取って体に吸収されるのを防ぐことです。2つ目が、体の代謝機能へ影響を及ぼして体脂肪の合成を防ぎ、さらにカロリー消費を促すことです。

このように痩せる腸内細菌を持つ人は、食べた物から摂取されるカロリーの総量が減ること。体の代謝機能に働いて消費カロリーを増やし、さらに体脂肪の合成を阻止して減らすこと。これら2つの面から、痩せる腸内細菌がダイエットを有利にします。

痩せる腸内細菌の科学的な証明

痩せる腸内細菌が存在する科学的な事実は、マウスを使った実験で証明されています。腸内を無菌状態にしたマウス群と、通常の腸内細菌を持つマウス群との比較実験における体脂肪量の変化です。

通常の腸内細菌を持つマウスは、腸内が無菌状態のマウス(以下、無菌マウス)より飼料摂取量が少なかったにも関わらず、無菌マウスより体脂肪量が42%以上多くなりました。さらに、この無菌マウスに通常の腸内細菌を植え付けると、2週間で体脂肪量が57%増加しました。

また、アメリカのワシントン大学においても似たような実験が行われました。この場合は無菌マウスに「肥満マウスの腸内細菌」と「通常マウスの腸内細菌」を植え付ける実験です。

2週間経過後、「肥満マウスの腸内細菌」を植え付けた群は体脂肪が47%増加し、「通常マウスの腸内細菌」を植え付けた群は体脂肪が27%増加しました。