ヤーコンの便秘解消効果

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

ヤーコンの優れた便秘解消効果は、天然のフラクトオリゴ糖による整腸作用に基づくものです。ヤーコンは「慢性の便秘で、今まで何をしても便秘がよくならなかった人」に大変評判の良い食品です。

ヤーコンの見かけはサツマイモのようですが、イモ類とは違い、ヤーコンの炭水化物(糖質)の60~70%が天然のオリゴ糖で構成されています。

この豊富な天然オリゴ糖が、ヤーコンを特徴付ける1つの要因です。ヤーコンには多量の天然オリゴ糖(フラクトオリゴ糖)とポリフェノールと食物繊維が含まれているのです。

オリゴ糖にはその整腸作用から便秘解消効果を期待できます。そのようなわけで、オリゴ糖を精製した食品が特定保健用食品にもなっています。

ヤーコンを食べた人のほとんどは

「ヤーコンを食べるとすぐにお腹がグルグルと鳴り始め、トイレにかけ込みます」

トイレにかけ込むといっても下痢というようにはならず、ほどよい便がたっぷりと出てお腹の掃除をしてくれるという感じで、けっして小出しの便にはならないということです。

ドサーとたっぷり出てくれるので非常に気持ちの良い便になります。

オリゴ糖が便秘を解消するしくみは、上記のようにその整腸作用にあります。食物繊維との大きな違いは、腸内の善玉菌のエサとして利用されることです。そのようなわけで、オリゴ糖には便秘解消効果とともに下痢を改善する作用も期待できます。

便秘薬で無理やり下痢の症状を引き起こすわけでもありませんし、食物繊維で便の量を増やすだけにとどまることもありません。便秘や下痢の要因の1つには、悪玉菌有利の腸内環境による理由が大きいのです。

水溶性食物繊維もヤーコンの特徴

ヤーコンには水溶性食物繊維が含まれています。食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、水溶性のものは様々な点で優れています。

例えば便の量を増加させやすいのも水溶性食物繊維ですし、血糖値の上昇を緩やかにする作用を持つのも水溶性の方です。

不溶性食物繊維がどのようなものかといえば、小麦胚芽や乾燥きくらげのようなものを想像すればわかりやすいかも知れません。不溶性食物繊維の特徴はごつごつしていて、水にほとんど溶けないことです。

水溶性食物繊維は果物に含まれているようです。果物それ自体は食物繊維の総量がそれほど多い食品でもないのですが、傾向としては他の食品よりも水溶性食物繊維の割合が多いようです。