甘栗には葉酸と食物繊維が豊富
甘栗には葉酸と食物繊維が多く含まれています(100g中100μg)。
妊娠の前後には胎児の神経管閉鎖障害を予防するために葉酸の摂取(400μg/1日)が推奨されますが、おやつ代わりに食べられる甘栗は、葉酸に関して天然の栄養機能食品といえます。
渋皮が簡単にむける甘栗は天津甘栗の呼称で親しまれていますが、天津で収穫されるからではなく天津港から日本に運ばれていたためこう呼ばれています。
街角で甘栗を焼く香ばしさが漂うとついつい食べたくなってきますが、カロリーが気になり食べるのをためらってしまいます。ただし甘栗には食物繊維も豊富なため、スナック菓子よりは優れたおやつといえます。
日本栗と甘栗の葉酸とカロリーを比較
低カロリーなのは日本栗、葉酸が多いのは甘栗といえます。
日本栗(生)のカロリーは164kcal、葉酸は74μgです。
中国栗(甘栗)のカロリーは225kcal、葉酸は100μgです。
(栄養成分は100g当たり)
少しカロリーが気になるところですが、渋皮が簡単にむけて気軽に食べられる甘栗はおやつ代わりにとして葉酸もついでに補える優れものです。
やや高カロリーといっても栄養価の期待できないサブレ(465kcal)やソフトビスケット(522kcal)と比べればはるかにヘルシーです。
甘栗には食物繊維が8.5gと豊富に含まれています(日本栗では4.2g)。食物繊維は便秘解消や生活習慣病の予防にも欠かせない栄養素です。
また、食物繊維は通常の食生活を行う限りは過剰摂取による健康障害は少ないのですが、その反対に現代生活では努めて補うようにしなければ足りなくなりがちな栄養素です。
甘栗の漢方の健康効果
甘栗の漢方の健康効果としては原産の中国で古来より研究されていて、医学書にも多くの記載がされています。以下に主なものを記してみます。
身体を温める、血液の循環をよくする、腎臓虚弱を改善する、胃虚弱による慢性の下痢を改善する、胃腸に良い、腰膝を丈夫にする。
また、肝臓うっ血による筋肉や骨の痛みをとる、筋肉疲労および骨痛を緩和する、頻尿を改善する、むくみを取る、皮膚の腫れおよび外傷によい、などとされています。